コンセプト
私は伝統的なフランス、ギリシャ、およびイタリアの彫刻技法を継承していますが、作品にはアジアとの接触、とりわけ数回にわたる訪日経験が反映されています。
パリのスタジオにおける静寂の中で、「ドゥルメール」(睡眠者たち)」は無意識的な戦争のトラウマの中から出現していますが、
この作品群には奈良の禅寺の庭園での精神性の探求がもたらした木霊が込められてもいるのです。
灰色の粘土を選んだのは、それが静穏を表現するのにふさわしい素材だったからです。灰色の陶器は眠りと夢にこそ適しています。
時のかなたの灰にまみれた風景に、「ドルメール(睡眠者)」の姿が影を投じています。フランスでの展示のおりに、立像へ変更しています。
プロフィール
1933、パリに生まれる。1959、第1回ローマグランプリ
1960〜64、ヴィラ・メヂチ、1976〜国立上級美術学校教授
1982、セーヴル工芸研究所創設
フランス、アメリカ、カナダ、イスラエル等の美術館に作品を展示
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